冨永 陽介
金沢八景 痛みのクリニック まどかに 代表
麻酔科医 pain specialist
麻酔科標榜医
公認心理師
日本麻酔科学会専門医・指導医
日本ペインクリニック学会専門医
1974年高松市生まれ。父の転勤のため、1歳の時に上京。金沢区には10歳の時に移り住む。地元の県立高校を卒業後、医学部を目指して工学系の大学を中退し浪人。宮崎医科大学(現:宮崎大学医学部)入学し、2000年卒業。帝京大学附属市原病院(現:帝京大学ちば総合医療センター)麻酔科入局。手術麻酔、ICU、救急を研修。2005年にはオーストラリアメルボルンSt.Vincent病院で臨床麻酔の研修を受けた。その後、一般病院の麻酔科や耳鼻咽喉科の研修などをして過ごしながら、ペイン領域として最初の経歴は、2010年太田総合病院ペインクリニックに非常勤として勤務することから始まる。2012年横浜市立大学麻酔科医局に入局。横浜市立大学病院にてペインクリニックの研修を始め、2015年には東京慈恵会医科大学附属病院ペインクリニックに国内留学。当時の部長であった北原雅樹先生に師事し、集学的痛み治療について学んだ。2016年には大学に戻り、横浜市立大学病院、市民総合医療センター両病院のペインクリニックの改造、整備を行った。難治性の痛み患者の紹介を院内外から多く受けながら実感したこととして、痛みの評価、診療には精神医療の視点が不可欠と悟り、2020年昭和大学附属烏山病院にて精神科研修を開始。2022年には知的障害専門病院で勤務。2023年金沢八景痛みのクリニックまどかに開設。
雑誌 Anchor 2023年 8月号
冨永陽介先生
この度はご開院おめでとうございます。
冨永先生は、麻酔科医として救急医療やICUにも積極的に携わり、急性期医療に習熟されました。
しかし、ご尊母様が慢性関節リウマチに長年苦しんでこられたこともあり、痛み診療に強い興味を持たれ、2015年から1年間、当時私が勤務していた東京慈恵会医科大学附属病院ペインクリニックで集学的痛み診療について研修を受け、高度な知識と技術とを修得しました。その後、2016年から横浜市立大学附属市民総合医療センターで、ペインクリニックの組織を集学的痛み診療を中心とした形に根本的に改革しました。
私も2017年から冨永先生と横浜市立大学附属市民総合医療センター ペインクリニック内科で共に働き始めました。そのうちに冨永先生は、こじれた慢性痛患者の診療には背後にある様々な精神・心理的要因に精通しなければならないことを痛感し、精神科専門病院である昭和大学烏山病院で研修を3年間受け、精神科医としての十二分な知識と経験をえました。
冨永先生は、日本でも数少ない「身体的な面もしっかりと診療できる」精神科医であり、現在も集学的痛み診療の重要なメンバーとして当科の活動に非常勤医として参画していただいております。
冨永先生が横浜市内で開業されたことは、当科にとっては大きな助けとなります。
これまで培った経験を活かし、一層のご活躍をお祈りいたします。
横浜市立大学附属市民総合医療センター
ペインクリニック内科 診療部部長
北原 雅樹
冨永先生、この度はご開院おめでとうございます。麻酔科医としてすでに十分な経歴がある中で、ペイン領域での造詣を深めるため昭和大学附属烏山病院での精神科研修を希望され、高齢者病棟や急性期病棟で2年間研修されました。また、専門外来として「痛み外来」を開設され、主に精神科疾患を抱えた慢性痛の患者さんの診察を行って頂きました。難治性の慢性の痛みの訴えは数多くみられ、身体的因子だけでなく、心理・社会的因子も複雑に絡んでいる事が多いため、麻酔科と精神科について研鑽を積まれた先生の診療は、地域の多くの患者さんに希望の光になるものと確信しています。これまで培った経験を活かし、ご活躍をお祈りしたします。
昭和大学医学部精神医学講座教授
昭和大学附属烏山病院長
岩波 明