いつ、痛みのクリニックにかかればいいの?mind body syndrome(MBS)の紹介
- 冨永 陽介
- 2月12日
- 読了時間: 3分
ある情報誌の方から、あなたのクリニックはどういった症状や病気の人が利用するのですか、と聞かれたころがあった。確かに痛みといっても、小さな痛みから強い痛みまでいろいろあるし、自分がそれに相応するのかイメージがつかないのかもしれない。また、身体の痛みであれば、関節や上肢下肢のような痛みでは、整形外科にかかり、またはマッサージや整体、接骨院、鍼を利用するかもしれない。そうなると、どういうタイミングで利用すればいいのか悩む方もいるかもしれない。
こちらとしては、どんな小さな痛みでもどなたでも来ていただきたいと思っているのだが、それではなかなかわかりにくいだろうとは思う。
そんな中、ある勉強会で米国シュビナー先生が提唱しているmind boy syndrome(MBS)という概念を知ることがあった。痛みの心理療法PRT疼痛再処理療法, EAET感情認識表出療法の紹介の中、その概念が紹介された。
それは、痛みの原因が、骨折、捻挫、炎症など、身体的な物理的な原因が見つからないような痛みで、神経回路の変化による痛みのことである。めまいやしびれ、耳鳴りなどの小さな症状や日々のストレス、仕事からのストレス、隣人からの嫌がらせ、引きこもりの家族の存在などといった不安やストレスがきっかけとなって痛みを起こすこともあるのだ。不安やストレスから新しく作られた(可塑性)神経回路は、容易に痛みの再現が可能となるのだ。たとえ、身体的な物理的な痛みがなかったとしても、あるいはあっても何ら関係のないものがみつかってもだ。慢性痛の多くが、実はさまざまな検査をしても痛みの原因がわからないものであるという報告もある。その考えられる素地として幼少期からの生育経験で強いストレス下におかれた生い立ちの人には、痛みを敏感に感じてしまう脳神経の構造になっているともいわれている。
心理的な負荷を被りやすい性格や環境というものが存在するので、それらに対するストレスマネージメントや痛みに集中しすぎる思考を変容させていくことで治療が可能となる場合がある。
慶応大学ペインセンターで、MBSの診断ガイドが載っているので、興味のある方は見ていただきたい。MBS_diagnosis.pdf
もしMBSだった場合、薬、注射、整体、鍼灸、運動療法などの従来通りの治療ではよくならないかもしれない。単なる痛みの管理を行うだけの治療ではなく、痛みをもたらしている原因にしっかり向き合うことで、実際痛みの改善に向かうことができる方法があるのだ。
もし自分がMBSに少しでもあてはまると思うなら、一度当クリニックにお越しいただき、診察を受けることをお勧めする。


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